前回のダイジェスト
  ペルシャ「私は鷹取修一。鷹取玲司の弟だ」
       振り向くペルシャ。驚くオミ。 
 
       背中を撃たれる凰華
    凰華「オミくんに…逢えて…よかっ…た…」
       息絶える。 
    オミ「凰華…目を、目を開けてよ!」
       雨に打たれながら、凰華を抱きしめ、泣き崩れるオミ。
    オミ「凰華ぁぁぁぁっ!」
        

Mission 13 Bruch ―復讐の雨b


鷹取の部屋                           殴られ、床に倒れるシュルディッヒ。少し奥にファルファレロ。        起き上がろうとした目の前に、ゴルフクラブが突きつけられる。     玲司「何故だ!何故、凰華を殺した!凰華は、凰華は何よりも大切な…大切な私の宝だったんだ!        それを貴様ら…!」        シュルとファルを交互に、何度もクラブで殴る玲司。        そして思いきりそれを振り上げた時、後ろからクロフォードに抑えられた。        クロフォードの隣には那岐。 クロフォード「ミスター鷹取。あなたは憎む相手を間違えている」     玲司「何っ!」 クロフォード「あなたの最愛のお嬢さんを殺したのは我々ではない」     玲司「言い逃れなら聞かんぞ、クロフォード」        首を振るクロフォード。 クロフォード「全ての原因はヴァイスにあります。憎むならヴァイスを憎むことです」     玲司「ヴァイスだと」     那岐「あいつら、強いよ」        玲司、クロフォードに掴まれたクラブを放す。        まだ怒りに震えている。     玲司「ヴァイス!」
自衛隊の倉庫        深夜。駐屯地の倉庫が建ち並んでいる一画。        そのうちのひとつが、突然爆発した。        静かな夜が突然火の海になり、その中からヘリが飛び立つ。        それを見ている一人の男。        含み笑い、葉巻を投げ捨てる。
子猫の住む家(店内)        テレビから昨夜のニュースが流れている。  キャスター「昨夜未明、自衛隊春日井駐屯地から武器・弾薬を盗みだした謎の一団の行方は        依然として不明です」        それを、猫を抱いた百恵さんが見ている。     百恵「変なものを盗む泥棒ですねぇ」
子猫の住む家(店頭)        ホースで水を蒔くヨージ。        花を並べているケン。     ケン「いつまでこんなことしてられるんだ?オレたち」     ヨージ「シュルディッヒとかいう、気にくわねぇ野郎に正体知られちまったし」     ケン「そろそろ、ヴァイスをたたむ潮時かもな」     アヤ「まだだ」        突然奥から出てくるアヤ。     アヤ「やるべきことを、まだ終えていない」     ケン「どういうことだよ、アヤ」        ケンの前を素通りして、通りへ出ていくアヤ。     ケン「おい!何処行くんだよ」    ヨージ「ったく。その性格直さねぇと、友達なくすぜ」
墓地        海の見える墓地。凰華の墓。        墓前で手を合わせるオミ。   ペルシャ「私も参らせてもらっていいかな?」        振り向くとペルシャが立っている。     オミ「修一…おじさん」   ペルシャ「すまない。私が彼女のことをお前に話していたら…こんなことには、ならなかった」     オミ「おじさんのせいじゃないよ。僕が凰華と…妹と出会っていたことを、知らなかったんだから」        墓石を見つめたまま、哀しげな表情のオミ。     オミ「僕、おじさんの気持ちが分かったんです。父さんは間違っている。父さんがやろうとしてる        ことは、戦ってでも防がなくちゃいけないんだって」        青い海、青い空が広がっている。   ペルシャ「その通りだ」(音声のみ)          寺の入り口に黒い車が止まる。        降りたのは玲司。        サングラスを外し、手にしている白い百合の花を見つめる。        凰華の顔が次々と浮かんでくる。        目を伏せ、歩きだす。        部下たちに     玲司「お前たちは、ここで待て」        真上から照りつける太陽。        歩いてきた玲司、立ち止まる。     玲司「ん?」        凰華の墓前に誰かいる。     玲司「修一か」        そこから視線が、手を合わせているオミに移る。        表情が険しくなる。     玲司「あの子供が…!」
廃工場        突然爆発が起こり、焼け跡にスプレーで「Weiβ」の文字。」
子猫の住む家(店内)        テレビ画面に映し出された、廃工場。  キャスター「閉鎖された工場で起きた爆発事故ですが、「Weiβ」と名乗る犯人グループから、犯行        声明が届きました。使われた爆弾が、先日自衛隊基地から盗まれたものと思われる事から        警察では関連を調べております」        テレビを消す。        (テレビの高さから)テーブルに寄り掛かるケン、ヨージ、その後ろにオミ。     ケン「誰だ、オレたちの名前を使う奴等は」    ヨージ「この間の奴等と、関係があるのか?」     オミ「あいつらだったら、直接僕たちを狙ってくるハズだよ」        外で楽しそうに花を見ている女子高生たちを眺めながら     ケン「ますます、キナ臭くなってきやがったな」
公園・噴水前        深夜。        一人で立っているのはマンクス。     アヤ「何故ペルシャは、ミッションを発令しない。奴等は、オレたちの存在に気付いている」        背後から突然現れるアヤ。振り向くマンクス。   マンクス「あなたに言われなくても分かってるわ。だけど今動いたら、誘き出そうとする連中の思惑        通りになってしまうのよ」     アヤ「オレのターゲットは、鷹取玲司だけだ。騒いでる奴等は関係ない」   マンクス「バカ言わないで!あなたに関係なくても、向こうはヴァイスを狙ってるのよ」     アヤ「ヴァイスであることが、復讐の邪魔になるのなら、オレはヴァイスを抜ける」   マンクス「ア、アヤっ」        さっさと行ってしまうアヤ。見つめるマンクス。
場所不明(何処かの部屋)        事件を報道するテレビを、イスに座って見ているクロフォード。        向かって左にクロフォード、右にシュルディッヒ。  キャスター「新たに起きた爆破事件で、前回同様ヴァイスと名乗る犯人グループから、犯行声明がありま        した」    シュル「ケッ、めんどくせー事してやがんな」     那岐「何でヴァイスの正体教えないの?」        背後から那岐。シュルの頬には、まだ殴られた傷が残っている。    シュル「あれはオレの獲物だ、誰にも渡しゃしねぇ。それにミスターには貸しもあるしな」        頬の傷を指でなぞる。        突然、ブラウン管に矢が刺さり、ヒビが入る。        一斉に部屋の後方を振り返る3人。        無表情でブラウン管を見つめるファルファレロ。    ファル「ヴァイス…楽しみだ」
自現党ビル(外)        一台の白い車が乗りつける。        ペルシャとマンクスが降りてくる。   マンクス「向こうから呼びだすなんて、怪しいですね」        ペルシャどんどん歩きながら   ペルシャ「探りを入れてきたんだ。対決の日は、そう遠くはないかもしれない」        マンクス、バッグの中の銃を確認し、後を追う。
自現党ビル(廊下)        3人の議員が話しながら、副総裁室の前を通り過ぎる。    議員A「地方票のまとまり具合はどうだ」    議員B「鷹取副総裁の票が、圧倒的ですね」    議員C「やはり、総裁は鷹取玲司氏に決まりか」
副総裁室        窓際に机、そのイスに座っている玲司。     玲司「わざわざ足を運ばせて悪かったな。警察庁長官、鷹取修一殿」        入口近くに立つペルシャとマンクス。   ペルシャ「よして下さいよ兄さん。お話とは何でしょう」     玲司「実は最近、巷を騒がせている爆破グループの事だが、何といったか…そう、ヴァイス」        ハッとするペルシャとマンクス。     玲司「警察庁長官としては、捕まえられそうかね?ヴァイスは」   ペルシャ「残念ながら、これといった進展はありません」     玲司「いかんなぁ、このままじゃお前の引責問題に発展するかもしれんぞ?そうなれば証人喚問で        痛くもない腹を探られる事になる。もっとも、痛くなければ、の話だがなぁ。ハッハッハ」   ペルシャ「逆にお伺いしますが、特殊治安部隊のことです。確かあれは、兄さんが防衛庁長官時代に        組織したものと記憶しています。その一個師団が所在不明となっておりますが、どういうことでしょ        う?」     玲司「知らんねぇ。あれは私の個人部隊だというやからもおるが…それとも、私を逮捕して白状        させるかね?」   ペルシャ「いえ、どうせ証拠は見つからないでしょう」     玲司「懸命だな」   ペルシャ「話は、それだけですか」     玲司「ん、ごくろうだった」        一礼して去ろうとするペルシャとマンクス。     玲司「そういえば、凰華の墓参りに行ってくれたそうだなぁ」   ペルシャ「え、ええ」        葉巻に火を点ける玲司。     玲司「その時一緒にいた少年は、誰かね?」        ライターにペルシャとマンクスの姿が写っている。   ペルシャ「彼女の、友達だそうです」        フタをして、煙を噴かす玲司     玲司「そうか、ならばいい。気をつけてな」        ドアの閉まる音。        葉巻を吸い、大きく息を吐く玲司。     玲司「下手なウソをつきおって」
子猫の住む家        暗い室内でキーボードを叩くオミ、一人モニターに向かって     オミ「サイベリアン、バリニーズ、現状に不安を抱いている。爆破グループに対するなんらかの        対処を至急こうじる必要あり。…はぁ」        リターンキーを押して、一息つく。     アヤ「連絡の相手はペルシャか?」        驚いて振り向くオミ。     アヤ「ペルシャに言われて、オレたちの事を監視していたのかっ」     オミ「ち、違うんだよアヤくん!ペルシャを憎むのはスジ違いだ。おじさんだって苦しんでるんだ」     アヤ「おじさん?」        慌てて口を塞ぐオミ。
警察庁地下駐車場        駐車場に車が停まる。   ペルシャ「ん?」        ペルシャが降りようとドアを開けると、目の前にアヤが現れる。     アヤ「鷹取修一だな」   ペルシャ「アビシニアン…」        いきなりペルシャの胸倉を掴むアヤ。     アヤ「オレたちを利用して、何をしようとしていた!忘れるものか、お前も所詮鷹取の人間!」        回想          彩を撥ねた鷹取の車が少し先で停まる。          窓越しに中の玲司と話していた修一。        アヤの頭部に銃を突きつけるマンクス。   ペルシャ「やめたまえ」   マンクス「しかし!」   ペルシャ「彼は話をしに来ただけだ」        銃を下ろすマンクス。アヤに向き直るペルシャ。   ペルシャ「私の目的は君と同じだ。兄を倒すためにヴァイスを作った」     アヤ「では何故ミッションを出さない!」   ペルシャ「今はまだ、その時期ではない!」        荒っぽく掴んでいた手を放すアヤ。     アヤ「オレは騙されない。そうやってお前たちは、弱い人間を押潰していく!」        背を向け歩きだすアヤ。     アヤ「オレは好きにやらせてもらう」   ペルシャ「ミッションなしに人を殺せば、殺人犯になるんだぞ!」     アヤ「どうせただの人殺しだ。奴を仕留められればそれでいい」   ペルシャ「一人で勝てる相手ではない!」     アヤ「最初から、生き残るつもりはない」   ぺルシャ「妹さんはどうするつもりだ」        立ち止まるアヤ。   ペルシャ「お前がヴァイスにいるから、あの子は治療を受けられるんだぞ」        しばし沈黙     アヤ「…鷹取の人間の指図は受けない」        去っていくアヤ。見送る2人。   マンクス「呆れるくらい、不器用な子ね」   ペルシャ「こうなる運命だったのかもしれん」        少し離れた柱の陰で、それを見ていた男が、携帯でどこかに連絡している。

アイキャッチ:なし CM アイキャッチ:アヤ

商店街
      「Weiβ」と書かれた白い鞄が道に置かれている。        ぬいぐるみを抱いた幼い少女が、その前にしゃがみ込む。     少女「ママ、これなあに?」     母親「落とし物みたいね」     少女「交番に届けてあげましょうよ」        次の瞬間、鞄は爆発。道路にぬいぐるみが転がる。
ペルシャの部屋(警察庁内)        机にペルシャ、その前に立って報告をするマンクス。   マンクス「死者13名、負傷者51名、使用された爆薬は今までの事件と同系です」   ペルシャ「ついに犠牲者が出てしまったか」        ペルシャ、現場の写真、資料を見ている。   マンクス「もう、奴等を放っておくワケにはいきません!」   ペルシャ「しかし、罠と分かっていて指令を出すのは危険すぎる」        マンクス書類を持つ手に、ぎゅっと力が入る。   マンクス「連中のやり方はエスカレートしています!このままでは第2、第3の犠牲者が…いずれ長官        の命も狙ってくるでしょう。   ペルシャ「相手は一個師団だ」        目を閉じ、悩むペルシャ。   マンクス「いずれは戦う相手です。彼らも危険は承知しているはずです」        ペルシャ、瞼を開く。   ペルシャ「分かった」   マンクス「では…」        頷き、立ち上がるペルシャ   ペルシャ「ヴァイス、ミッション発令だ!」
病院        満月の夜。        彩の病室の窓が開いていて、カーテンが揺れている。        ベッドの脇にはアヤが立っている(ミッション時の服装)     アヤ「彩…」        回想  病院の廊下で、医者の話を聞く蘭。            彼も頭部に包帯を巻き、腕を押さえている。         医者「脳幹の損傷は免れましたが、呼吸機能の低下から、大脳への血液循環が滞り、残念            ですが、妹さんが目覚める可能性は…」            そこへ彩が運ばれてくる。駆け寄る蘭。         医者「お気の毒です」        彩に歩み寄り、握られた手の指を一本ずつ剥がしていく。        手のひらにはアヤのつけているピアスの、もう片方がある。        アヤ唇を噛み、再び指を戻し握らせる。     アヤ「終わったら、必ず迎えに来るよ」        アヤの影が月に舞う。        真っ白な、満月。
子猫の住む家     オミ「これが、爆弾が仕掛けられた場所」        暗がりでパソコン操作するオミ。     オミ「こっちが、盗まれたヘリの飛行距離」        オミの隣に立つケン。     オミ「それと、燃料補給のための航空燃料車の乗り捨てられた場所から判断すると」        反対側にヨージ     オミ「奴等のアジトは…」        画面にある場所が点滅する。     ケン「作ったはいいが、買い手の付かねぇ埋立て地じゃねぇか」    ヨージ「いかにも罠、ってカンジだな」     オミ「決まりだね」     ケン「よし、ミッション開始しようぜ」        さっさとモニターに背を向けるケン。    ヨージ「そう言えば、アヤは何処行ったんだ?」        どきんとするオミ。        深く俯いて、呟くように言う。     オミ「…アヤくんは…もう戻って来ないよ」        2人の視線がオミに向く。 ヨージ・ケン「え?」
雨の降る公道        車道脇の塀の上に、アヤがしゃがんでいる。     アヤ「あの時も…雨が降っていた…」
回想シーン        提灯、長い階段、鳥居…神社のお祭りである。      蘭「彩、彩」(音声のみ)        たくさんの人で賑わう縁日。      蘭「彩。もう、彩!」(音声のみ)        立ち止まる浴衣姿の少女、彩。      彩「もう少しだけよ、お兄ちゃん」      蘭「早く帰らないと、家で父さんと母さんが、待ちくたびれちゃうぞっ」        構わず、出店を覗いている彩。      彩「もうちょっとー。あー!これステキ!ねぇ、これ買ってっ」        後にアヤがつけている、あのピアスである。      蘭「16歳の誕生日のプレゼントに、そんなものでいいのか?」        後ろから覗き込む蘭。      彩「だってだって、気に入ったんだもんっ!」        蘭の手を握ってねだる彩。      彩「早く早くぅ。でしょ?ね?お願い」        笑う蘭。          雨が降ってくる。      彩「やぁ、雨降ってきたぁ」        濡れる階段を降りる下駄、続いてスニーカー。        階段を駆け降りる2人。      蘭「急げっ。オレも腹減ったぁー」      彩「お兄ちゃんは何が食べたいの?」      蘭「お前の誕生日だろ?何でも好きなもの食べろよ」      彩「じゃ私、お寿司でしょ、しゃぶしゃぶでしょ、それにフランス料理のフルコース!」      蘭「ばぁーかっ」          ようやく家に着き、玄関に駆け込む。        平屋の日本家屋。        彩先に上がり、蘭が引き戸を閉めながら      蘭「もう彩のやつ、買うものなかなか決まらなくてさぁ」      彩「あぁぁぁっ!!」      蘭「彩!」        彩の悲鳴に慌てて中に入る蘭。        持っていた巾着を落とし、後ずさりしている彩。      蘭「どうした!」        言葉にならず、黙って奥を指さす彩。        そこには、両親の死体が転がっていた。        立ち尽くす2人。      蘭「父さん…母さん…」        蘭近付いていき、母親の脇に膝をつく。      蘭「どうして…」        そのとき、不審な音に気付いた。        見ると、元栓からガスが漏れている、カウントダウンするタイマー、アルコールランプ…      蘭「逃げろ!彩!」        次の瞬間、爆発とともに家はバラバラに砕け散った。        投げ出された蘭と彩。      彩「蘭兄ちゃん…」        彩が蘭の所へ近付こうと、フラフラと起き上がった。      彩「お兄ちゃん」       玲司「やれ」        遠くから、こっちに向かって突然車が走ってくる。        そして彩を撥ね、十数メートル先で停まった。        何か話している車内の玲司と、外の修一。        蘭は玲司と目があったが、その場で気を失った。          この事故についての新聞の見出し        「銀行員宅ガス爆発!横領発覚を恐れての自殺!?」        「長女、ガス爆発逃れた直後 車に跳ねられ意識不明の重体!!」        暗闇に独り蹲る。      蘭「違う…父さんたちは殺されたんだ」   病室     ベッドに横たわる彩、付き添う蘭。        ふと思い出し、ポケットに入っていた包みを取りだす。        広げると、さっき買ったピアス。      蘭「彩。16歳の誕生日、おめでとう」        片方を彼女の手に握らせ、胸に置いた。      蘭「彩…オレは絶対にあいつに復讐する」        もう片方を、自分の耳につける。      蘭「お前の無念を忘れないために、これから、オレはお前の名を背負って生きる」
雨の降る公道        回想から、そのままアヤの横顔。        雨に濡れるアヤ
埋立て地        立ち入り禁止のフェンスを飛び越えるヴァイス。        クレーン脇に3人が並んだ瞬間、真っ暗だったそこに、突然スポッとライトが当たった。        ヘリのライトだ。        眩しい程の光に照らし出される3人。        ガレキの上に、マイクを持った男が現れる。駐屯地にいた男だ。      男「武器を捨てたまえ、ヴァイスの諸君」     ケン「やっぱり罠か!」
再び雨の降る公道        何台かの車を見送るアヤ。        そして、ようやく待っていた車が姿を見せた。        アヤは刀を抜いて、屋根に向かって飛んだ。     アヤ「鷹取ぃーっ!」        屋根に突き刺さる刃。しかし、内側から発砲され、一旦下に降りる。        車が止まり、降りてきたのは鷹取ではなく、クロフォードだった。 クロフォード「残念だが、ミスター鷹取はこの車には乗っていない。君がこの車を襲うビジョンが見えた        からね」     アヤ「予知能力か」 クロフォード「ほんの少しの未来だが、そう呼んでくれても差し支えない」        険しい表情のアヤ。        もう1人、車から降りてきた。ファルファレロだ。    ファル「オレの見た未来は…お前はここで死ぬ」
埋立て地        戦闘機から次々とミサイルが発射される。        落ちたミサイルが、あちこちで爆発している。        ひたすら走り、逃げ続ける3人。     ケン「くっそーっ!数が違いすぎるぜ!せめてアヤの奴がいてくれたらよぉ」    ヨージ「抜けた奴に頼るな!今はオレたちだけがヴァイスだ!」
公道        雨の中を走っている白い車。   マンクス「クリティカァからの連絡で、ボンベイたちが苦戦しています。やはり、アビシニアンが        抜けたことが、ひびいているようです」(音声のみ)   ペルシャ「そうか」(音声のみ)
車内        マンクス、コンパクトを開き鏡を見る。   マンクス「さっきから同じ車が」   ペルシャ「兄の仕業だな」   マンクス「気付かれたんでしょうか」   ペルシャ「ボンベイと会ってる所を見られたらしい」(流れ的にアビシニアンだと思うんだけど…)        マンクスの携帯が鳴る。   マンクス「はい、あっ」        慌てて携帯をペルシャの前に立て掛ける。     玲司「夜分遅くにすまん、ちょっとお前の耳に入れておきたい事があってな」   ペルシャ「なんですか」
自現党ビル内        机には総裁のプレートが置かれている。     玲司「実はな、明日にでも私は総裁の座に着くことになりそうだ」   ペルシャ「それはおめでとうございます」     玲司「それと、もう一つ嬉しい話があってねぇ」   ペルシャ「なんでしょう」     玲司「例のヴァイスとかいう連中を裏で操っていた奴の正体が、ようやく分かってなぁ」   ペルシャ「ほう、誰ですか」     玲司「知りたいか…貴様だ!」        息を飲むマンクス。無表情のペルシャ。     玲司「私が総理総裁になったら、真っ先に貴様を、貴様が望む法律で処分してやる。        楽しみにしてろ」        電話が切れる。        携帯をバッグにしまうマンクス。   マンクス「ついに牙を剥いてきましたね」   ペルシャ「これで、こちらも牙を隠す必要がなくなった」   マンクス「では」   ペルシャ「アビシニアンのもとへ、急げ」(ボンベイじゃなくて?)        無理矢理Uターンするペルシャ、慌てて後を追う尾行車。
公道        クロフォードに攻撃を仕掛けるが、全て躱されてしまうアヤ。        彼は攻撃してこない。 クロフォード「惨めだね、未来が見えないということは」        アヤの後ろに回る。 クロフォード「闇雲にもがくしか術がないのか     アヤ「未来は見るものじゃない」        振り向きざま、刀を振りおろす。     アヤ「未来は…作るものだ!」        しかし、ファルファレロに防御されてしまう。
埋立て地         爆風に吹き飛ばされる3人。        負傷したのか、ケンが膝を抱えて呻いている。    ヨージ「ケン!」     オミ「ケンくん!」     ケン「くっそぉぉぉっ…!」        まだ3人を照らし出すライト。     ケン「ヘリさえいなけりゃ反撃できんのによぉっ!ちくしょぉっ!なんとかなんねぇのかよっ!」
公道        濡れた地面を滑り、倒れるアヤ。        すぐには起き上がれない。        対するファルファレロ。    ファル「最後だ!」        高々と飛び上がり、笑いながらアヤを目掛けて飛び降りてくる。        そして、剣をアヤの額に突きつけた。