前回のダイジェスト


Mission 14 Fliehen ―首都戒厳b


埋立て地        上空から三人を照らすヘリ。        下には、スポットを当てられて、四方を囲まれ、身動きのとれない三人が腰を下ろしている。        ヨージワイヤーをいじりながら    ヨージ「やれやれ、こんなとこでタイムアップかよ」        傍にいたケンが振り向く。     ケン「オレは!最後の笛が鳴るまで諦めない!」        オミのアップ。後ろで会話が続いている。    ヨージ「ケッ、鼻息の荒いヤツ」        ヘリの音が近付く。     オミ「来るよ!」        再び空からの襲撃。素早く散る三人。        ヨージ回りを囲んでいた連中に向かっていく。    ヨージ「男と心中するつもりはねぇんだよっ!」        それをヘリの中から見ている男。      男「何処へ逃げても、袋のネズミだ」        地上では、何台ものジープが彼らを追っている。
公道        ファルファレロがアヤを目掛けて飛び降りてくる。        その攻撃をギリギリのところで、躱し、ようやく起き上がるアヤ。        ファルはそれを見ながらニヤリと笑い、舌なめずりをする。 クロフォード「楽しませてくれるね、君は」        アヤ振り向く。        ジャケットを脱ぐクロフォード。 クロフォード「君がここまでやるとは、私にも予想できなかったよ」        ネクタイを緩めたかと思うと、突然アヤの目の前に拳が飛んでくる。 クロフォード「私も本気で闘いたくなった」        右に左に次々と拳を繰り出すクロフォード。        それをよけきれず、顔を殴られ続ける。 クロフォード「何故君はそうまでして闘う。正義の為か。それとも、ミスター鷹取の復讐かっ」        アヤ、顔面にきたクロフォードの拳を手で掴み、そのまま握り潰さんばかりの力を込める。     アヤ「押潰された者の…怒りだ!」        クロフォードの顔も、苦しく歪んでいる。        そのとき、再び上からファルファレロが剣を振りかざして降りてきた。
埋立て地        ボーガンが矢を放つ。        しかし銃の攻撃にはかなわず、オミは他の二人と共に後方へ走り始めた。        が、その弾のひとつが、オミの背中を擦った。        振り返る二人、しかし立ち止まることはできない。     ケン「オミぃぃぃっ!」        地面に落ち、転がるオミ。        そこへ雨が降りだす。     オミ『まいったな…僕とした事が…』        なんとか起き上がろうとするが、体が思うように動かない。     オミ「う…ぐっ…駄目だ、動けそうもないや」        横たわるオミを雨が打つ。     オミ「凰華…ごめん、君の敵、討てそうに…な…」
公道        なんとかファルファレロの攻撃を躱すアヤだが、体を投げ出したまま、動けない。        雨に打たれたまま、彩の姿を思い出す。     アヤ『オレは、死ぬわけにはいかないっ。あの日、お前の笑顔を奪った、鷹取玲司に復讐する        までは…オレは…』        ぐったりと目を閉じているアヤ。 クロフォード「実際、我々シュヴァルツを相手に、良くもったよ、君は」        アヤの首に、上から剣先を当てるクロフォード。        ハッと目を開くアヤ。 クロフォード「だが、これで終りだ」        クロフォードがニヤリと笑い、アヤはそれを見て力なく瞼を閉じようとしていた。        そこへ、凄いスピードで車が突っ込んできた。        慌ててよける、クロフォードとシュルディッヒ。        運転席のドアが開き、修一が手を差し伸べる。     修一「乗れ!」        車はアヤを乗せ、走り去る。        後を追おうとするファルの肩を、クロフォードが引き止める。    ファル「何故だ!」 クロフォード「我々の役目はここまでだ」        走り去る車を見ながら、ほくそ笑むクロフォード。 クロフォード「うるさいハエは追い払った。これ以上はボディーガードの仕事ではない」
車内        高速を走る車の中。     修一「一人の力では闘えないことが分かっただろう?」        運転席に修一。後部座席にはマンクスと、その膝に横たわり、傷の手当てを受けるアヤ。        瞼を閉じたまま呟く。     アヤ「オレを、どうする気だ」     修一「お前の力を貸してもらいたい」     アヤ「オレは、騙されないと言ったはずだっ」     修一「ならば、自分の目で確かめてみたらいい。特殊治安部隊を相手に、ヴァイス三人でどこまで        もつか」        目を開けるアヤ。横目でアヤを伺う修一。     修一「彼らの死に顔を拝みたくなければ、力を貸してくれ」        修一の方を向き、起き上がるアヤ。
埋立て地        ワイヤーが飛ぶ。        数人が倒れ、彼らの乗っていたジープに飛び乗るヨージ。        正面から発砲する男達にも、構わず車を走らせる。     ヨージ『またまたドロ沼の展開。やっぱこのパターンか、ついてないねー』        煙草をふかしながら、子猫の住む家にいた他の三人を思う。(静止画像)     ヨージ『でも、ここでこいつら見捨てちまったら、オレはホントのクズ野郎だ』        明日香が撃たれたときの回想。     ヨージ『お前のときだけで十分なんだ。明日香』        絶え間なく発砲される無数の弾丸。     ヨージ『抜けない刺は、一本で十分なんだ!』        しかし、ひたすらアクセルを踏むヨージ。        そのとき弾がガラスに命中し、視界がなくなる。ヨージは手元をくるわせ、材木置場に        突っ込んだ。投げ出され、倒れるヨージ。      男「バカめ。始めから勝ち目のない闘いを」        無線のマイクを持つ。      男「やれ」        そのとき、空中で何かが爆発した。
車内         道路から、そこだけが明るくなっている埋立て地が見える。        窓からそれを見るアヤ。     修一「あそこだ」
埋立て地
     男「おのれ!もう一匹ネズミか!」        ケンが材木置場の上で、バズーカを肩に立っている。      男「撃て!」        それを投げ捨て、走り出すケン。     ケン「元ゴールキーパーの瞬発力をなめるなぁっ!」        材木の上を弾を避けながら走り、飛び降りた。        そこにはヨージが倒れている。        ケンが飛び降りた衝撃で、気が付くヨージ。    ヨージ「あ…」        顔を上げると、ケンが運転席に立っている。     ケン「選手交代だ」              再び車は走りだす。運転席にケン、隣にヨージ。     ケン「オミを助けに行く」    ヨージ「何?じゃ、オレはついでなワケ?」     ケン「突っ込むぞっ!」        銃を乱射する連中を蹴散らしていく。          煙草に火をつけようとするヨージ。だが、ライターがなかなか点火しない。     ケン「実際…」        ヨージ顔を上げ、ケンを見る。     ケン「オレも要領悪いと思うぜ」        攻撃はなく、ケンは正面を向いたまま語りだす。     ケン「加瀬のときだって、今も…だけどよ、要領悪くなきゃ、ヴァイスなんてやってないっての!」        ケンを見つめるヨージ。        しばし沈黙。        ヨージはくわえていた煙草を、ケンの口に入れる。    ヨージ「お前には、今度腰も砕けるような口説き文句教えてやるよ」          倒れているオミ。        バズーカが次々に発砲する音で、目を開ける。        その狙いの先には、こっちに向かって走ってくる車。     オミ「あっ…どうして…」        起き上がり、叫ぶオミ。     オミ「来ちゃ駄目だぁーっ!逃げてーっ!」        ケンがハンドルを握り、ヨージが銃を撃つ。     オミ「逃げて…」        オミの目の前が爆音とその光が広がる。
埋め立て地(入口付近)   修一の車が、ようやく到着する。        立ち入り禁止の看板をブチ破り中に入ると、そこらじゅうに隊員が倒れている。        あたりは静まり返っている。     修一「すべては済んでしまったのか!」        遠くから、ヘリの音が聞こえてくる。        窓からそれを見つけるマンクス。   マンクス「いえ、まだです!」     無線の声「奴等の動きが、完全に止まりました」      男「よし、総統攻撃に移れ」        無線を置く。      男「この国は、鷹取様のような強力な指導者を、必要としているのだ」        画面は、地面に倒れ動かない、オミ、ケン、ヨージ。 (音声のみ)男「お前らがいくらあがいたとしても、時代の流れは変えられん」        三人を囲み、銃を構える隊員達。    隊員A「狙えっ」        そう言って手を上げた瞬間、予想もしない方向から乱射され、数人が倒れた。        現れたのは、修一の車の上から銃を構えるアヤ。        次々と倒れる隊員達。        アヤを見つけ驚くオミ、隣にはケン。     オミ「アヤくん!」     ケン「アヤ!」        走る車から飛び降り、ジープにいた隊員を斬る。        倒れたままで顔を上げ、呟くヨージ。    ヨージ「アヤだと?」        アヤはそこにあった機関銃を、ヘリに向かって撃った。      男「まだメンバーがいたのか!」        運転席に飛び乗るアヤ、撃ち続け追うヘリ。      男「逃すか!」        それを見つめるオミとケン。     オミ「逃げて、アヤくん!」     ケン「駄目だ!追いつかれる!」        タイヤに弾が当たり、車は勢いよくスピンして、横に倒れた。      男「ハハハハハッ。これで最後だ…うあっ…!」        ヘリが大きな衝撃に揺れる。        下からそれを見上げているアヤ。     アヤ「かかったな。最後は、お前だっ!」        ヘリは電線にかかり、爆発を起こした。        空が明るく光る。        横たわったまま、それを見ているヨージ。    ヨージ「やってくれたぜ」        側に残っていた隊員達も、それを見て逃げ出す。    隊員A「わあっ…に、逃げろーっ!」    隊員B「うわぁぁっ!」 (音声) オミ「ケンくんっ」     ケン「オミっ」          夜明け。海から太陽が昇ってくる。     オミ「…っ…バカだよ…みんな…」        オミと、その膝に頭を預けているケン。    ヨージ「おい、ケン!」        声の方を向くケン。        そこにはアヤに肩を借りて、ようやく立ち上がったヨージ。    ヨージ「もう一人いたぜ、要領の悪いのがな」     オミ「ヨージくん…アヤくん」        アヤのアップ。          車内からそれを見ている修一とマンクス。        助手席に修一、運転席にマンクス。   マンクス「どちらへ行かれますか?」     修一「ヤツに降職されるまでは、警察庁長官だ」   マンクス「少し早いけど、登庁しますか?」     修一「そうしてくれ」        走り去る車。
自現党ビル(会議室)     議長「以上の投票結果から、自現党新総裁は、鷹取玲司くんに決定しました」        立ち上がり、一礼する玲司。        ニヤッと笑う。

アイキャッチ:ヨージ CM アイキャッチ:オミ

警察庁(長官室)
  机上の物を、スーツケースに片付けている修一。        最後に鷹取家の家族写真を手に取る。        たった一人真ん中に女性が写っている。        目を閉じ、彼女のことを思い出す修一。     修一「キク…」        ドアが開き、ハッとする。開けたのはマンクスだ。   マンクス「長官、急いで下さい」     修一「行こう」        スーツケースを持ち、二人は部屋を出た。
子猫の住む家        店の前に治安部隊の車が止まる。店は営業しているようだ。        3〜4人の男が銃を持って入ってくる。   百恵さん「いらっしゃいませ。どんなお花をお探しですか?」        連中に囲まれる中、膝に抱いた猫を撫でている百恵さん。    隊員A「ババア、奴等は何処だ」   百恵さん「ヤツガシラなら、八百屋さんですねぇ」    隊員A「何っ」    隊員B「ふざけんな!」    隊員C「ババアは放っておけ、こっちだ!」        奥へと入っていく。        地下への階段を下りていく。が、真っ暗で人の気配はない。    隊員C「くそっ、逃げられた!本部に連絡だっ。至急、非常線を張らせろ!」   隊員AB「はっ!」    隊員C「ちくしょぉーっ!」        腹いせに、部屋中に乱射する隊員。
車内        運転席に修一、隣にマンクス。        車内のテレビが、事件のことを報道している。  テレビの声「ヴァイスと名乗る爆弾テログループと、その首謀者である元警察庁長官、鷹取修一容疑者の        行方は、依然として判明しておりません。鷹取修一容疑者の実兄であり、就任したばかりの        鷹取玲司総理は、次のようにコメントしています」        画面には玲司が映し出される。     玲司「今回の事を国民一人一人に深く陳謝するとともに、たとえ実弟であっても、テロ行為を犯した        者に対しては、毅然とした態度で望む所存であります」        テレビの画面はアナウンサーに戻る。  テレビの声「鷹取総理はテロリスト達の、更なる爆破事件を未然に防ぐ為に、特殊治安部隊を出動させると            のことです…」        テレビを消す修一。   マンクス「まさか奴が、こんなに早く強権を発動するとは思いませんでしたね。ひとまずクリティカァが        使っている、秘密アジトへ向かいますか?」     修一「いや、その前に行きたいところがある」
路上        デパート等が立ち並ぶ、ごく普通の一般道ですら、ものものしい空気に包まれている。        どこにでも特殊治安部隊が立っている。        一人の男が、隊員に両腕を抑えられている。      男「オレが何をしたってんだよっ!」        男は別の隊員に、銃で顔を殴られる。     隊員「連れていけ!」
自現党ビル内        窓から外の様子を眺めているのはシュルディッヒだ。        部屋にはシュヴァルツ4人が揃っている。        ソファにクロフォード、向かいに那岐。        窓際に立っているファルとシュル。    シュル「まるで戦争だな」 クロフォード「ミスター鷹取の執念の深さだ」     那岐「でも、違う」        俯いたまま、呟く。     那岐「僕達は、こんなことをしに来たんじゃない」    シュル「ま、ミスター鷹取のお手並み拝見といこうじゃないか…ん?」        突然ドアが開き、治安部隊の連中が入ってきて、銃を構える。        反射的に攻撃体制に入るファルを押さえ、クロフォードが立ち上がった。 クロフォード「何のマネですか?」        そこへ、隊員の後ろから玲司が入ってきた。     玲司「お前達の力は、もう必要ないんだ」    シュル「どういうことだ」     玲司「貴様等はSS本部の直属だ。ボディーガードのふりをして、おおかた私を監視していたんだ        ろう」 クロフォード「分かっているのなら、それでいいのでは?」     玲司「ふざけるなっ!これ以上子供扱いされるのは不愉快でな。私は本部の期待通り日本を牛耳っ        た。もうお前達の監視は必要ない。ここで黙って見ていてもらおう」    シュル「なんだとぉっ!」        怒るシュルを抑えるクロフォード。 クロフォード「そうさせてもらいましょう」     玲司「物分かりがいいな」        そう言って、隊員とともに部屋を去る玲司。     那岐「玲司ってバカだ…」
地下下水道        暗闇を歩いて行く足。        (ケン、オミ、ヨージ、アヤの順)     ケン「しかし驚いたな、鷹取玲司が総理大臣になっちまったぜ」     オミ「世の中、いきなり変わっちゃったみたいだ」    ヨージ「日本も終りだな」
子猫の住む家 (音声のみ)  店は荒らされ、そこら中に4人の顔の載ったテロリスト指名手配のチラシが貼ってある。     ケン「百恵さん、大丈夫かなぁ」    ヨージ「婆さんを相手にするほど、奴等もヒマじゃねぇだろ」
地下下水道        オミのアップ。バックは黒(左半分)     オミ「ペルシャは上手く逃げてるみたいだけど、このままじゃ、僕ら爆弾テロにされちゃうよ。        どうする?」        アヤのアップ。(右半分)     アヤ「鷹取玲司を倒す」        ケンのアップ。(左半分)     ケン「鷹取って…オミの、オヤジか」        ヨージのアップ。(右半分)
子猫の住む家 (音声のみ)  荒らされた店内。(次々と花が映し出され、そこに音声がのってます)     アヤ「この騒ぎを起こしてるのはヤツだ。ヤツを倒さない限り、闘いは終わらない」     ケン「だけどよ、相手は総理大臣だぜ。使える兵隊の数も、前とはくらべものにならない数だ」    ヨージ「ゴチャゴチャとうるせーんだよっ。そんなにヤなら一生逃げ回ってろ」     ケン「なんだとっ!」 ヨージ「オレはご免だぜ。こんなところに隠れて、恋のひとつもできねぇ暮らしなんてな」     オミ「僕は、アヤくんと一緒に行くよ」    ヨージ「ケンはどうする?」     ケン「行くに決まってんだろ」     アヤ「決まりだな」
墓地        目の前に広がる海。水面が太陽に反射して輝いている。        鷹取家の墓前で手を合わせる修一。     修一『キク…』        回想シーン           幸せそうに抱き合う、若き日のキクと修一。           それを玲司に見られる。           結婚式。玲司の隣には涙を堪えるキク。           廊下を走る修一。部屋の襖を開けると、キクは天井から首を吊っていた。     修一『あなたの敵は、絶対にとる』          外。車の前で、周りの様子を伺いながら待つマンクス。        修一が戻ってくる。   マンクス「ご用はお済みですか?」     修一「ああ」   マンクス「では急いで」        車のドアを開けようとするマンクス     修一「その前にひとつ、片付けておかなければいけない問題がある」   マンクス「なんでしょう…うっ…!」        マンクスのみぞおちに、修一の拳が入った。     修一「しばらく、眠っていて欲しい」   マンクス「な…なぜ…」     修一「君の献身的な働きには、感謝の言葉もない。だかこれから先は、私個人の問題だ」   マンクス「あ…私は…」        気を失うマンクス。頬を涙が伝う。        修一はマンクスを抱きかかえ、芝生の上に寝かせた。     修一「長い間、ご苦労だった」        そしてマンクスを置いたまま、車は出発した。
巴さくらの家        夜。2階に明かりが点いている。          さくらが自分の部屋窓際の机に向かっていると、ふいにカーテンが靡いた。    さくら「閉め忘れたのかしら」        立ち上がり、カーテンを開け、さくらは驚いた。        ベランダにアヤが立っている。    さくら「アヤさん!」     アヤ「頼みがある」    さくら「頼み?」     アヤ「もし、オレが戻らなかった時は…」        さくらに鍵を差し出す。     アヤ「この貸金庫の金を使って、警察病院にいる藤宮彩という子を、別の病院へ移して欲しい」         ヨージ「まさか、別れを告げる女の子が、アヤにいたとはな」        下でベランダを見上げ、待っている三人。     ケン「ヨージ、お前はどうしたんだよ。まさかお前、ホントはモテてなかったんじゃねぇのか」     ヨージ「ばぁーか。オレが彼女に別れ告げだしたら、一年かかっても終わらねぇんだよ」     オミ「アヤくん、遅いな」          再び2階。    さくら「でもアヤさん、どうしてそんなこと私に頼むんですか?」     アヤ「頼める人間が君しかいない」    さくら「え…」     アヤ「頼む」        鍵を受け取るさくら。    さくら「でも、きっと戻って来てくれますよね、アヤさん」        黙っているアヤ。    さくら「約束して下さい!」        アヤ頷き、その場を去る。    さくら「アヤさん!」        一歩踏み出したが、もうアヤの姿はどこにもない。        茫然とするさくら。
自現党ビル前        厳重な警備の中を、正面から突っ込んでくる一台の車。        それは、柵を蹴散らし、ビルの前に横付けした。        車の周りを、隊員が素早く取り囲む。        降りてきたのは修一だ。     修一「私を探していたんだろう?兄に会わせてもらおう」  
路上        治安部隊の車が、指名手配のチラシを手に4人を探して走っている。    隊員A「そろそろ引き上げるか」    隊員B「ああ、そうしよう」        その脇の路地にオミが控えている。    隊員B「あ、あれを見ろっ」        オミを発見する治安部隊。    隊員C「追え!追うんだ!」        隊員達はオミを追う。オミはどんどん奥へと走っていく。        そしてさらに細い路地へ入り、ついに行き止まりになったところで、オミはニヤッと笑った。        隊員達は車を止め、降りてくる。    隊員A「こんなところに、まだいやがったのか」    隊員B「もう、逃げられないぞ」        4人の隊員がオミに近付いていく。     オミ「どうかな」     アヤ「逃げられないのは、お前等だ」        振り返る隊員達に攻撃を仕掛ける。        三人の不意打ちに、簡単に倒れる治安部隊。        自分の足元に倒れる彼らを見て     オミ「気を付けないと。僕達結構無茶するんだ」        ぐったりしている連中の服を脱がせているアヤ。        ズルズルと引きずっているケン。        車をいじっているヨージ。    ヨージ「それじゃ行くぜ。ほら」        オミの頭に隊員の被っていた帽子を投げる。        それは上手く頭に収まり、笑うオミ。               路地から出てきた車には、すっかり変装したヴァイスの4人が乗っている。        運転席にヨージ、助手席にアヤ、その後ろにオミ、隣がケン。     オミ「行くよ」     アヤ「オレ達の」    ヨージ「最後の」     ケン「ミッションだ」